
随感随筆 2020年4月20日
晴読?雨読
日本全国自粛モードである。巣ごもりという言葉も生まれた。普段なら晴耕雨読だが、このご時世では晴読雨読がお互いの命を守るには正しい選択肢の一つにも思える。
4月に入って読書を心掛けている。1冊目は「反日種族主義」。2冊目は「金足農業、燃ゆ」。さて次は…「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎著)でも読んでみようか…
緊急事態宣言が全都道府県に拡大されたことを受け秋田県も17日、6項目の緊急事態措置を決めた。期間は5月6日まで。
県立学校と特別支援学校は21日から一斉休校になる。市町村もほぼ同じ休校措置の見込み。楽しい新学期もしばしお預け。やむを得ない。
ただ、気がかりなこともある。それは「こども園(保育園・幼稚園)」の対応。
学校のようには休めない。休園の判断もそれぞれあるだろう。明確な基準もない。
あるこども園は次のように対応を決めた。(4月21日~5月6日)
・1号認定は休園。ただし一時預かり可。延長保育なし。
・2号3号は時短等の協力依頼対応。延長保育なし。できる限り登園を控えてもらう。
保護者の仕事(医療関係等)も考えれば絶対休めないのが実情だ。休校は学校だけにとどまらない。こども園にも思いを馳せることが必要だ。
このことは、県議会が開催された16日、急きょ開かれた教育公安委員会協議会の場でも教育庁に申し上げた。園児たちの命を守るために。
ちなみに、東京都を例にとれば、幼稚園は休業要請の対象だが保育所等(こども園含む)や学童クラブは対象外となっている。
こども園の管轄省庁は内閣府。幼稚園は文部科学省。保育園は厚生労働省。
3密はダメだが省庁間は密接であって欲しい。
知事は、施設の使用制限(休業や営業時間の短縮など)を要請する際の対象業種及び協力金について早急に検討するよう指示した。金額はともかく、協力金を支払うことに言及したことはもっともだ。この点は評価したい。休業要請と補償(協力金)はセット。
果たしてどれほどの財源が必要になるのか、難しい作業だと思う。
老婆心ながら自分でも勝手に試算してみた。もちろん大雑把な、取るに足りない試算だから一笑に付して頂く程度でありますが。
まず、一兆円のコロナ交付金はいくら秋田県に配分されるのか。人口や感染者数、財政状況、医療体制などを考慮するとしている。
・単純平均 → 1兆円÷47都道府県≒212億円 これはないでしょう
・人口比で言えば秋田県は全国の約0.8%。 → 1兆円×0.8%=80億円
・感染者数は少ない順で5番目(19日現在)→ 80億円×60%=48億円 根拠はない
・財政状況は東京を除けばどこも厳しい → 48億円+2億円=50億円 希望的観測
・医療体制は崩壊の危機までは至っていない →プラスαなし
・中止イベント、インバウンド関連事業から捻出(県)→50億円+15憶円=65億円
秋田県の事業所数は約48千。休業要請は遊興施設、商業施設などサービス業が主となると思われるが1万~2万事業所位?か。仮に15,000先として
65億円÷15,000≒43万円 これは出来すぎ? 東京都でも50万円。
10万~20万円くらいが精一杯か。ただし、1回で終わるとは限らない。1兆円のコロナ交付金も足りない。財政健全化は重要だが命を守り雇用を維持することが最優先。そのためにも思い切った財政出動が必要だ。
県には財政2基金がある。約300億円。必要に応じて取崩しも視野に入れておく必要があるだろう。それらを加味すれば協力金の上乗せは決して不可能ではない。花はしおれても根っこは死守しなければ。
命を守り中小企業を守り雇用を守り家族を守る。
感染拡大がピークアウトし終息に向かえば抑圧されていた消費が息を吹き返し急拡大する可能性は十分にある。
その時まで「晴読雨読」も悪くない。
